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ポンプ豆知識:基礎編③チューブ式ローラーポンプの良い点・悪い点
1:チューブ式ローラーポンプの特長
・液体(気体)はチューブ内を通るのみ。
液体(気体)が触れる箇所が限定されるので、ポンプ本体に及ぼす影響は
限りなく少ない。
・作業(生産)終了後のメンテナンスが容易。
作業終了後、チューブ交換又はチューブ内を洗浄するのみでメンテナンスができ、
他ポンプに比べ大幅に作業コスト削減が可能。
・チューブ交換のみで多種多様な液体が送れる。
食品液、化粧品液、医薬品液、溶剤、油、酸/アルカリ・・・等、流動性があり、
チューブに耐性があれば何でも送れる。
・粒子入りでも、エアー入りでも送れる。
スラリー(粒子が入った混濁液)やエアーの混入があっても送ることが出来る。
・自吸式
チューブ吸入側を液体に入れるだけで、吸い込みする。
・業種を選ばない。
分析、研究、バイオ、食品、医療・・・可能性は無限大∞です。2:チューブ式ローラーポンプの弱点
・粘度の高いものは得意としない。
高粘性液は、吸い込み不良や吐出圧力増加によるチューブ早期破損、
過負荷によるポンプ停止等、不具合を引き起こす要因となり、
高粘性液を送る場合には注意が必要です。
・万能なチューブがない。
耐久性と耐溶剤性を備えたチューブがあれば、ポンプ屋として苦労は
しないのですが、残念ながら現状はその様なチューブはありません。
液種や粘度、使用環境等を勘案しながらチューブを選定する必要があります。